読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ゲーム因数分解

感想を並べたいんじゃなく分析して開発に役立てたいんです

PSVita『ドラゴンクエストビルダーズ』を因数分解

評価の高いゲームを分析して皆様のゲーム作りに役立てば幸いです。
今回はマインクラフト(以後MC)をベースに
ドラゴンクエスト(以後DQ)の世界観に味付けしたブロックメイクRPG。

概要

MCは砂場を用意されて「自由に遊んで下さい」と言われるサンドボックスタイプのゲーム。
自分で目標設定して遊べる人には良いけど、与えられたハードルをクリアしていくのが好きな人は戸惑ってしまう。
そんな方向性をDQアレンジで調理しなおしたのが今作。
端的に言ってしまえば「DQ風にMCチュートリアルが楽しめる」

世界観、ストーリー

DQは表現力の増した昨今のゲーム環境においても昔ながらのドット絵風の
イメージを崩しておらずブロック世界の相性は良い。
イメージイラストをパッと見ただけでどんな感じか想像ができる。
実際にプレイしてみると絵柄や音楽がそれになっただけではなく
DQ1のストーリーと絡めてあり、ただの着せ替えではないところは感心する。
出てくるキャラクターは少ないが、セリフ回しにクスッとさせられる。
笑いに走る傾向が強い。
ワールドごとにテーマがあり、作る系統が変わるのも面白い。

ボリューム

4ステージ+ボーナスステージ
各ステージ十時間以上はかかる。
クリア後もMCとしての遊びが待っているのでかなりのボリューム。

改善点

ステージクリア後のリセット
    一生懸命作った街が次ステージでは綺麗にリセットされて始まるのは、
    ユーザの精神衛生的に辛い。

チャレンジの日数制限
    他のチャレンジと相反する条件の為、少なくとも2回は挑戦しないといけない。
    上のリセットの件と合わせて日数制限は止めて、
    クリア後も条件達成の為に引き継げる仕様が良かったのでは。

夜のモンスターが鬱陶しい
    延々出続けるとかベルセルクかよ。

ボス
    ボス戦は必要だったのか?
    急に空間が隔離されて他の住人もいなくなる。
    主人公は勇者ではないただのビルダーなのに何故ボスと戦うのか。
    ストーリーに関連して説明でもあるならまだしも説明なし、初見殺しで理不尽。
    DQらしさとのバランス取りが難しかったのかと想像しつつ、ここは浮いている。

カメラワーク
    洞窟などの狭い場所でのカメラ
    自分がどういう状態になってるか分からずもがく事になる。
    (一応救済措置はある。自殺するようなものだけど)

UI
    倉庫と荷物の入れ替え。せめてモンハンを見習ってほしい。
    意図したところに置けない。1ブロック単位に選択するモードが必要。
    余計なものまで壊してしまう。部屋片付いてなくてすいません。
    重要アイテムを落とした場合、見つけ出すのが非常に困難で詰まる。

開発の肝

部屋判定
  仕様調整も実装もなかなか難しい。

  要件
      - 高さ2以上の壁
      - ドアが1つ以上
      - 明かりが1つ以上
      - 収納箱が1つ以上

  「部屋の中に階段作ったらどうなるの?」
  「ドアしかない部屋はどうなるの?」
  「どこまでが評価範囲なの?」
  判定も難しければユーザに分かりやすくインジケーションするのも難しい。
  実際高さに関してはどこまでが部屋に含まれているのか分からない。

ユーザの力作を評価する仕組み
    なんと言っても家造りがメインなので指標が何かしら欲しい。
    ストーリー中は点数があるので良い。
    部屋レシピも分かりやすい目標。
    他のユーザに見てもらうのも1つだけど「どう凄いのか」評価出来る仕組みが欲しい。
    どうぶつの森も同じでその辺りはもやもやする。

無駄な繰り返しをさせないで
    ボリュームが多いが歩きまわる時間が多くを占める。
    部屋を作るのがメインなのでそこに時間をかけるのは許せるが、
    同じ所を何度も行き来しなくて済むような仕組みは欲しい。
    キメラのつばさは決められた場所に戻るだけなので弱い。

ユーザ協力の仕組みがほしい
    「そのアイテムどうやって作ったの?」
    「ここに良い素材があるよ」
    と言ったゆるいコミュニケーションが出来れば良い。

マーケティング

DQシリーズが好きな人は食いつくけど、ゲーム性に満足出来るかは別問題。
MCシリーズが好きな人にはストーリーや制限が鬱陶しい。
ということで異色のコラボ作品(公式じゃないけど)はターゲットが意外と狭く、
方向性をどうするかも悩ましいものあったのではないか。

雑感

MCに取っ付きにくさを感じていたのでこういう味付けはとても良かった。
ただそれは個人の話で売れる作品にする為にはこれで良かったのか?と考えさせられる。
いよいよ、本気出して自分の家を作ろうとした時に遊びやすさの為に用意した制限が邪魔をする。
MCに流れてくれるならそれで良いのだろうか。
あれこれ考えてしまったけど、子どもはそんな事気にせず楽しんでいた。
システム作ったのだから続編は出すだろう。それに期待。