ゲーム因数分解

感想を並べたいんじゃなく分析して開発に役立てたいんです

Android/iPhone『ポケモンGO』を因数分解

Pokémon GOを App Store で

Pokémon GO - Google Play の Android アプリ

評価の高いゲームを分析して皆様のゲーム作りに役立てば幸いです。
今回は位置情報ゲームと超人気コンテンツの融合。

概要

位置情報ゲームとして不動の人気があるIngress。
これと最強のIPポケモンがタッグを組んだ話題作。
その組み合わせでつまらないはずがない。
画面に説得力があるし、説明しなくても内容が分かる。
自分自身が実際にポケモンを外に捕まえに行けるワクワク感。
ここまでは成功している。

改善点

全体的に説明不足
    よくよく見ると「そういう事か!」と気付く。
    細かなインジケーションを絶妙と見るか分かりづらいと取るか。

    どのタイミングで投げると良いのか?
    操作が異なるポケステーションでのバトル方法。
    持ち物がいっぱいで道具が手に入らない理由。
    タマゴ孵化させようと移動しても距離が増えない理由。

    意図的かもしれないが、この辺りは説明して然るべきかと思う。
    ゲーム慣れしているユーザならともかく今回はそうでないユーザも多い。
    わざわざユーザに調べさせてはいけない。

歩きながら遊ばせる危険な作り
    最初から問題になる事は分かっていた。
    それすらもマーケティングと割り切っているのだろうか。

    移動中のイベントを後でまとめて確認出来れば良いし、
    距離を稼ぐのにわざわざアプリをアクティブにし続ける必要もない。
    (より良いアイディアもあるだろう)

ジムでしかバトル出来ない
    ポケモンを捕まえて育てるまでは皆出来るが、
    その先を遊んでいるユーザがどれだけいるのだろう。
    バトルはポケステーションに滞留する必要があるし、
    ユーザ間での競い合いになるのでビギナー程参戦が難しい。
    練習場のようなものを別途用意すべきではないか。

ゲームの目的が弱い
    ゲームはそもそも暇つぶしというのは置いといて遊びに幅がない。
    - ポケモンを揃える事、育てる事
    - バッジを揃える事
    - ジムバトル
    最初は楽しいけど、アクティブユーザ数を維持するには弱い。
    要するに飽きやすい。
    前述のバトルのしやすさであったり、協力する仕組みを
    実装する事でコンテンツがクロレッツくらいには長持ちさせられる。

無駄玉を打たせない
    最近のくじ引きはハズレ無しです。
    ユーザは極端にストレスを嫌います。
    ポケモンに逃げられた時、ボールが無駄になってしまうのは
    強い離脱ポイントなので努力賞のポケットティッシュくらいプレゼントするべき。

博士に送るは一括で
    それはそれとしてもうちょっとご褒美あっても良いんじゃない。
    アメちゃん一個って大阪のおばちゃんの方がよほどサービス良い。

地方格差について

悲しいかな売上に繋がらないので直近では後回しになる。
ただ地域振興、社会的な意義、バッシング回避などの要因によって
対応する余地はあるように思える。

開発の肝

追加仕様
    あくまでシンプルに。
    ポケモンを集めたユーザが飽きずに楽しむ仕組みが必要となる。

ビッグデータ管理
    地球規模の位置情報を管理するのは大手でもおいそれと出来る事じゃなく
    他の会社が真似しようとして出来るものではない。
    Ingressのリソースと実績あってこそ。

出現場所の制限
    政治的、軍事的拠点から個人の敷地まで。
    出現場所を制限する要望が来る事は予想できたし、
    対策はあるのだろうがどこまで細かく出来るのだろうか。
    点や区画での対策はデータ追加で済む気がする。
    ただ線路上などの条件はそういったアルゴリズムが必要になるので、
    予め用意していないと時間がかかるだろう。

雑感

美味しいものと美味しいものを合わせたら不味くなる事は
良くある訳で今回はつまらない訳では無いけど話題になった割に楽しむ要素が少ない。
ゲーム内容を複雑にするのは間違いで
ポケモンの使わせ方を考えるのが進化させる方向として正しいのだろう。
今後のアップデートに期待。

そういえばバッテリーセイバー機能が微妙なのはなんとかしてほしい。
スタンバイ復帰時、ジャイロ情報が狂ってて変な角度にしないと画面表示されません。
あれは恥ずかしい。